外陰部は膣とつながっていますので、外陰部にかゆみなどの症状があるときはまず膣内に異常がないどうかを検査します。カンジダが膣内で増えると外陰部まで広がりかゆみや炎症がひどくなると痛みを伴うようになります。性病の一つであるトリコモナスが膣内に感染すると黄色や緑がかった色のおりもの（帯下）が増えるだけでなく外陰部にかゆみ・痛みがでるようになります。おりものを採取して顕微鏡で観察してカンジダの菌糸やトリコモナス原虫がいれば診断できます。また、淋菌やクラミジアが子宮頚管に感染したときも外陰部にかゆみなどの症状が生じる場合があります。外から連鎖球菌、ブドウ球菌や大腸菌といった最近が膣内に侵入して膣炎を起こすと外陰部にも炎症が波及して膣外陰炎となり外陰部に発赤やかゆみ・痛みなどの症状がでることがあります。

膣内に異常がないのに外陰部にだけ症状がでることがあります。膣に異常がないのに外陰部に症状がでることもあります。ヘルペスができると強い痛みがでます。下着や生理用品でかぶれてかゆみがでていることもあります。外部からの刺激が長く続くと湿疹が慢性化して皮膚が厚くなり、皮膚のミゾが深くなった苔癬化とよばれる状態になり頑固なかゆみが続くことになります。数ヶ月から数年も外陰部が赤くなりかゆみがなかなかひかない場合は、乾癬という病気の可能性がありますので、注射で麻酔をしてから外陰部の皮膚を少しだけ切除して組織を調べることもあります。