性病の検査

性病の検査を希望して来院された場合、一般的によく行う検査はクラミジアと淋菌です。これらは性行為によって子宮の入り口の子宮頚管にある円柱上皮細胞に感染しますので、綿棒でそこの細胞をとって検査します。綿棒でこするだけですので痛みはありません。クラミジアや淋菌は初期にはほとんど症状がありませんが、治療せずに放置するとお腹の中に広がって行き、将来に不妊症や子宮外妊娠などを起こす原因になりますので心配なときは積極的に検査する必要があります。早期に発見できれば、いずれの場合も1回の治療でほとんどの場合治ってしまいます。また、クラミジアや淋菌がのど(咽頭)にも感染していることがありますが咽頭の検査も可能です。

外陰部がかゆい、痛いとかおりもの(帯下)が多い、臭うとか色がおかしいといった何らかの異常を感じたときはおりものを採取して顕微鏡で検査する必要があります。カンジダやトリコモナスが見つかることがあります。また性行為感染症ではありませんが、膣内に雑菌が増えて正常な細菌叢が乱れた状態である細菌性膣症になっていることも多いです。オリモノの臭いを気にされて来院される方の多くは、細菌性膣症です。カンジダ、トリコモナスや細菌性膣症も適切な薬を使えばほとんどの場合1週間以内に治ります。