コンジローマ

外陰部に先端の尖ったようなできものがあるときは尖圭コンジローマである場合が多いです。これは性行為等によってヒトパピローマウイルスが感染してできるイボのようなものです。一般的には痛みもかゆみもありせんが、大きくなると違和感やかゆみがでることもあります。コンジローマはヒトパピローマというウイルスが性器の目に見えないほどの小さな傷から侵入して皮膚の基底層という部分に感染して生じます。ウイルスに感染したら全員に生じるわけではありませんが、尖圭コンジローマをもつパートナーとの性交で60?70%とかなり高い確率で生じます。ウイルスに感染してから6週?6ヶ月、平均で3ヶ月の潜伏期間を経て発症します。性交によって他の人に感染します。外陰にできることが多いですが、ときに膣壁や膣部(子宮の入り口付近)にできることもあります。外陰部の粘膜のブツブツをコンジローマと思って受診される方もいますが、膣前庭乳頭腫症という粘膜の性質であって病気でないこともありますので、コンジローマと区別する必要があります。

サイズの大きなコンジローマでは注射で局所麻酔をしておいて電気メスで切除します。傷は1週間くらいで治ります。小さなものならベセルナというクリームを使って治療することもできますが、使い方が少し面倒なのと治るまで1ヶ月以上かかることが多いので切除を選択される方が多いです。最初はクリームを使っていても途中で切除を希望されるケースもあります。コンジローマはウイルスの感染ですので、治療しても別の場所にできることがありますし、同じ所に再発することもあります。2?3ヶ月に1回のペースで再発がないかどうかを見る必要があります。

コンドームで感染の予防はある程度可能ですが、コンドームで保護されていない部位には感染する可能性があるので100%ではありません。

コンジローマと子宮頚がんは同じ仲間のウイルスが原因ですので、コンジローマになったときは子宮頚がんの検診もおすすめします。